この記事では睡眠外来で治療できる睡眠障害や、睡眠時に起こる様々な症状について詳しく解説していきます。
健康づくりにおける睡眠の意義
睡眠は、ライフコースを通じて、こども、成人、高齢者のいずれの年代においても健康増進・維持に不可欠な休養活動である。睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、頭痛等の心身愁訴の増加、情動不安定、注意力や判断力の低下に関連する作業効率の低下・学業成績の低下等、多岐にわたる影響を及ぼし、事故等の重大な結果を招く場合もある.(一部抜粋)
上記は厚生労働省が定義する「睡眠」の本来の役割や、睡眠不足によるリスクを解説したガイドラインです。
「十分な睡眠がとれない」「夜中に何度も目が覚める」「日中に異常な眠気がある」「いびきが酷い」などの症状が続く場合は、睡眠外来での受診・診察を検討しましょう。
特に、仕事や学業、家事などの日常生活に支障を感じる場合や、長期間にわたって眠れない、疲れが取れないといった悩みが続くのであれば、睡眠治療が必要です。
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まずは当院の睡眠外来で治療できる睡眠障害の症状「不眠症(インソムニア)」について詳しく解説していきます。
「不眠症」は、睡眠障害や睡眠に関して悩んでいる方の中で、最も多い症状・悩みとされています。 偏に不眠症といっても、次の4つの種類・症状に分類されるので1つずつ確認していきましょう。
入眠障害
「入眠障害」とは、寝ようとしてもなかなか眠れない状態が続く症状で、ベッドに入ってから30分~1時間以上眠れないことが多く、眠ろうと意識するほど焦りが増し、さらに眠れなくなる悪循環に陥ることもあります。
ストレスや生活習慣の乱れ、スマホやパソコンの使いすぎなどが原因になることが多く、入眠障害の影響で、日中に眠気や集中力の低下を感じることもあるため、長期間続くと、心身の健康にも悪影響を与える可能性があります。
対策としては、寝る前にリラックスする時間を作ることや、毎日同じ時間に寝起きする習慣をつけること、また浴槽に浸かって芯温を温めるのも効果的です。
また、寝る前にスマホやパソコンの画面を見ることは避け、カフェインやアルコールは控えるようにしましょう。
「中途覚醒」とは、夜中に何度も目が覚めてしまう状態を指し、寝つきは問題ないけれど、眠りの途中で何度も目が覚め、その後すぐに眠れなくなることが特徴です。
これが頻繁に起こると、十分な睡眠がとれず、日中に眠気や疲労感を感じることが多くなります。
中途覚醒の原因には、ストレスや不安、うつ病、アルコールやカフェインの摂取、また年齢とともに増える睡眠の質の低下などが挙げられます。
さらに、身体的な症状として、睡眠時無呼吸症候群(SAS)や頻尿といった体の不調も影響することがあります。
改善策としては、アルコールやカフェインを控えることはもちろん、寝る前にリラックスする習慣を取り入れ、規則正しい生活リズムを保つこと。
また、快眠グッズなどで、目が覚めても再び眠れる環境を整えるのも効果的です。
「早朝覚醒」とは、本来起きたい時間よりもかなり早く目が覚めてしまい、その後眠れなくなる状態を指します。
早朝覚醒の原因も、ストレスや不安、加齢による体内時計の変化、うつ病などが考えられ、アルコールやカフェインの摂取、睡眠環境が整っていないことも影響を与えることがあります。
ストレスや不安が原因であれば、まずはその元となる原因を取り除かなければなりません。
また、早朝覚醒は加齢によるものも多いので、日頃から運動をしたり、日中を活発的に活動することで、身体的な疲れを溜めておくのも効果的です。
「熟眠障害」とは、十分な時間寝てもぐっすり眠った感じがしない状態を指し、7〜8時間寝たにもかかわらず、朝起きたときに疲れが取れず、日中に眠気や倦怠感を感じることが特徴です。
これは眠り自体が浅くなっており、脳や体が十分に休息できていないため、疲労が残ってしまいます。
熟眠障害の原因には、ストレスや不安、うつ病、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が関連していることが多く、運動不足や生活習慣の乱れも影響しています。
他の睡眠障害と違って、熟眠障害の場合は眠れている時間を確保できているので、原因となる元を正せば比較的改善は早く、特に治療の必要もない睡眠障害です。
但し、原因が、睡眠時無呼吸症候群の場合は応じた治療が必要なので、1ヶ月以上同じような症状が続くようであれば、早期に睡眠外来を利用して原因を特定し、適切な治療を受けましょう。
睡眠外来で治療を受けるべき理由は、早期に治療を開始することで睡眠障害の悪化を防ぎ、速やかな改善が見込めるためです。
睡眠障害は放置すると、慢性化して、様々な心身の疾患や、生活の質が大きく低下するリスクがあります。
当院では、オンライン診療による薬物療法となるので、特に、不眠症で悩んでいる方には効果的です。
睡眠外来で治療を受けることは、「生活習慣病の予防・改善」にも大きく役立ちます。
睡眠不足や質の悪い睡眠は、体内のホルモンバランスや代謝に悪影響を与え、生活習慣病のリスクを高める要因となります。
また、睡眠障害は食欲をコントロールするホルモンにも影響を与え、過食や肥満を引き起こしやすくなります。
これにより、肥満に関連する心血管疾患のリスクも上がるため、適切な睡眠管理は重要です。
睡眠外来では、これらのリスクを低減するため、専門的な診断をもとに、質の良い睡眠を取り戻すための治療が行われます。
当院の睡眠外来で行われる「薬物療法」は、睡眠の質や量を改善し、生活の質を向上させる効果があります。 薬物療法は、特に睡眠のリズムが崩れた状態や、心理的・身体的要因で自然な睡眠が困難な場合に重要な治療法です。
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睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気で、主な原因は、喉の周りの筋肉が緩んで気道が狭くなり、空気の通り道が塞がってしまうことです。
結果として、呼吸が一時的に止まり、脳が酸素不足を感じて目が覚めることが繰り返され、深い眠りが妨げられるため、十分に休めない状態が続きます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状としては、夜間の激しいいびき、日中の強い眠気、集中力の低下などがあり、放置すると高血圧や心疾患、脳卒中などのリスクが高まることもあります。
診断には、「睡眠ポリグラフ検査」で睡眠中の呼吸や酸素の状態を調べ、治療法としては、寝るときにCPAP(シーパップ)という機械を使って気道を広げる方法や、生活習慣の改善が推奨されます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は適切な治療を受けることで徐々にでも改善できるので、症状があれば早めに受診するようにしましょう。
「過眠症」とは、日中に異常な眠気を感じたり、突然眠りに落ちてしまう状態のことです。
次の「ナルコレプシー」とは違い、「過眠症」の場合は、夜間に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に強い眠気を感じ、長時間の昼寝をしても疲労感が改善しない状態を指します。
過眠症の原因には、体内時計の乱れ、睡眠の質の低下、脳の機能に関わる異常などが考えられ、強い眠気に加え、突然筋力が低下することや、眠りに入る直前に幻覚を体験することもあります。
過眠症の場合は、無意識に突然眠りに落ちてしまうことが多いため、症状を自覚しやすいのが特徴です。
車の運転などの交通事故等に遭う前に、早期に治療を受けるようにしてください。
「ナルコレプシー」は、脳内の神経伝達物質であるオレキシン(ヒポクレチン)の欠乏による神経疾患で、突然の強い眠気や居眠り、さらに「カタプレキシー」と呼ばれる情動によって筋肉が一時的に脱力する症状が特徴です。
また、睡眠麻痺(金縛り)や入眠時に幻覚を伴うこともあり、神経系の問題が主な原因で、過眠症よりも症状が特異的です。
過眠症は広範な原因により眠気が生じる一方で、ナルコレプシーは脳の特定の機能異常によって突然の眠気や筋力低下を引き起こす疾患です。
ナルコレプシーは、単に「眠い」というレベルを超えており、日常生活や仕事に大きな支障をきたすことがあるため、日頃、車やバイクなどを運転する仕事の方や、送り迎えや買い出しなどで車を利用する方は特に注意が必要です。
治療には、症状を和らげるための薬物療法や、生活習慣の改善が用いられます。
「レム睡眠行動障害」は、夢を見ている間に身体が動いてしまう睡眠障害で、夢遊病とは異なりますが、似たような行動が見られることがあります。
通常、レム睡眠中は身体の筋肉がリラックスし、動けない状態になるのですが、レム睡眠行動障害ではその抑制が働かず、夢の内容に合わせて体が動いてしまいます。
例えば、夢の中で走っていると、実際にベッドで手足を動かしたり、他にも、叫ぶ、パンチやキックをするなどの行動を取ることがあります。
夢遊病は主にノンレム睡眠中に起こり、意識がないまま歩き回ったりするのが特徴ですが、レム睡眠行動障害では夢の内容を覚えていることが多く、本人は夢を体験していると感じています。
この障害は、特に高齢者に多く、神経変性疾患(パーキンソン病など)の初期症状として現れることもあります。
治療には、睡眠の質を向上させる薬物療法や、周囲の安全を確保する対策が取られます。
「概日リズム睡眠障害」は、体内時計の乱れによって、通常の睡眠・覚醒サイクルがずれてしまう睡眠障害です。 通常、人の体は約24時間のリズムで睡眠と覚醒を調整していますが、この障害ではそのリズムが外部環境と合わなくなり、昼夜逆転や極端な早寝早起きなどが起こります。 代表的な症状には、
睡眠障害が続くと、様々な合併症を引き起こす可能性があります。 十分な睡眠が取れない状態が長期間続くと、身体や精神に悪影響が及び、以下のような合併症が発生するリスクが高まります。
「経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)」は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に使われる方法で、CPAP(シーパップ)療法では、寝ている間に呼吸が止まらないように、空気を送り続けて気道を開いたまま保つ装置を使います。 具体的には、患者は寝るときに鼻や口を覆うマスクを装着し、そこから空気が一定の圧力で送り込まれることで、この圧力が気道を広げ、閉塞を防ぐため、呼吸がスムーズに行われるようになります。 睡眠中の呼吸停止が減少し、質の良い睡眠を得ることができるため、CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の最も一般的な治療法として多くの病院や睡眠外来で採用されています。
睡眠外来の「外科的治療」は、主に睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に用いられ、特に重症の場合や他の治療(例えばCPAP療法)が効果的でない場合に行われます。 外科的治療には、喉や気道を広げるための手術が含まれます。 例えば、口の中の軟口蓋(のどちんこの周りの柔らかい部分)や扁桃腺(のどの左右にある小さな組織)を切除して気道を広げる「口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)」があります。 これにより、空気の通り道が広くなり、呼吸がスムーズになります。 また、顎の骨を前に移動させて気道を広げる「下顎前方移動術」なども行われる場合もあり、気道が狭くなる原因を直接取り除くため、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の改善につながります。
睡眠外来で使われる「マウスピース(PMA)」は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に使われる装置で、特に軽度から中等度の無呼吸症候群に効果があります。 このマウスピースは、寝るときに口の中に装着し、下あごを少し前に押し出すことで、喉や気道が狭くならないようにします。 装着した分の気道が確保され、空気がスムーズに通るため、睡眠中に呼吸が止まりにくくなり、いびきや歯ぎしりの軽減にも役立ちます。 マウスピースは、歯科で患者に合わせて作られるため、個別にフィットするのも特徴で、CPAP療法(空気を送り込む機械を使う治療)ほど装置が大きくないため、持ち運びが便利で、慣れれば装着しても違和感が少ないのがメリットです。
睡眠外来で行われる「認知行動療法(CBT)」は、特に不眠症の治療に使われる心理療法で、薬を使わずに考え方や行動を改善することで、質の良い睡眠を取り戻すことを目指します。 例えば、「眠れないと翌日大変なことになる」と思うと、余計に緊張して眠れなくなるため、そのような考え方を改善します。 また、睡眠習慣を見直すことも重要です。毎晩同じ時間に寝る、寝る前にスマホを使わないなど、睡眠の質を上げる行動を学びます。 認知行動療法(CBT)は段階的に進められ、個人に合わせてカウンセリングや指導が行われます。 この方法は、副作用がなく、持続的な改善効果が期待できるため、長期間にわたる不眠症に対して有効なので、しっかりとした睡眠習慣を作るために、効果的な治療法として多くの人に利用されています。
忙しい日常生活や仕事でなかなかクリニックに足を運べない人でも、自宅やオフィスから手軽に診察を受けられるため、睡眠障害を放置せず早期に治療を始めることができます。 特に不眠症などの睡眠障害は、慢性化すると心身に悪影響を及ぼすため、迅速な対応が重要です。
オンライン診療では、患者は自分のリラックスした環境で医師と話すことができるため、緊張感が少なく、より正確な症状の説明がしやすいというメリットもあります。 医師も患者の生活状況や症状を細かく確認し、適切な治療法を提案できるため、治療の精度が高まります。
オンライン診療では、処方薬も自宅に配送されるため、治療薬を受け取るために通院したり薬局に出向く手間も省くことができます。 より治療を継続するハードルを下げ、定期的に医師のフォローアップを受けながら、症状の経過に応じた薬の調整やアドバイスを受けやすくなります。
加えて、オンライン診療では、患者のプライバシーが守られやすく、他人の目を気にせず相談できる点もメリットです。 睡眠障害で通院しているところを家族や同僚など、誰かに見られたりする心配がない上に、保険適用外治療となるので、保険証の提出も必要ありません。 当院では、睡眠障害を抱える人が気軽に治療を始められるよう、オンライン診療での診察・処方を推奨しております。
当院の睡眠外来・睡眠障害の治療はオンライン診療で実施しております。 特に、睡眠障害の中の「不眠症」の症状であれば、オンラインで適切な処方薬を受けることも可能で、不眠症や日中の眠気に対する薬物療法は、対面診療と同様に処方できる場合が多く、経過観察もオンラインで行えます。 また、不眠症に対する「認知行動療法(CBT)」も、オンライン診療でも効果的に実施でき、患者の生活習慣や考え方を改善するためのアドバイスを、カウンセリングを通じて提供しているクリニックもあります。
睡眠外来や睡眠障害の治療は、一般的な病院にて治療する場合は、保険が適用されます。 具体的には、睡眠時無呼吸症候群(SAS)や不眠症、ナルコレプシーなど、診断が確定した場合に保険が適用されることが多いです。 例えば、睡眠時無呼吸症候群の診断に使われる「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」や、治療に用いられる「CPAP療法」は保険適用の対象で、不眠症に対する薬物療法や、認知行動療法(CBT)も保険が適用されることがあります。 但し、症状や治療内容(オンライン診療など)によっては適用範囲が異なる場合もあるため、詳細は医療機関で確認することをおすすめします。
睡眠に関する悩みが続く場合は、まずは気軽に当院のオンライン診療をお受けください。 睡眠障害かどうかわからなくても、例えば「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「日中に強い眠気がある」などの症状があれば、専門医による診察を受けることで、原因を特定し、早期に対策を講じることができます。 放置すると、症状が悪化し、生活や健康に大きな影響を及ぼす可能性があるため、まずは専門医に相談するようにしましょう。 また、睡眠時無呼吸症候群や不眠症、過眠症などの睡眠障害は、適切な診断と治療で改善することが多いため、気軽に相談してみることで、安心して次のステップに進むことができます。
睡眠障害の治療で入院が必要な場合、費用や入院期間は治療内容によって異なります。 一般的に、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)などの検査目的での入院は1泊2日が多く、費用は保険適用で3割負担の場合、1~3万円程度かかることが一般的です。 一方、治療を目的とした長期入院はまれで、睡眠障害の治療は通常外来で行われます。 例えば、睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP療法や、不眠症に対する認知行動療法(CBT)は、外来診療で進めることがほとんどです。 入院が必要かどうかは、医師の診断に基づいて決まるため、まずは外来での相談をおすすめします。
いびきが酷い場合は、睡眠外来を受診することをおすすめします。 特に、いびきが「大きい」「途切れる」「日中に強い眠気がある」場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、寝ている間に呼吸が一時的に止まり、健康に悪影響を及ぼす病気で、放置すると、高血圧や心臓病、脳卒中などのリスクが高まります。 睡眠外来では、いびきや呼吸の状態を詳しく調べるために、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)などの専門的な検査が行われ、検査結果に基づいて、CPAP療法やマウスピースなどの適切な治療が提案され、いびきや無呼吸症状の改善が期待できます。
寝つきが悪い、途中で何度も目が覚める、いびきや日中の強い眠気に悩んでいる場合、それは睡眠障害かもしれません。 そのまま放置すると、生活の質が低下するだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早期に睡眠外来での治療をおすすめいたします。 診察・処方・服用を通して、睡眠の質を改善していくことで、日常生活の活力が戻り、心身ともに健康を取り戻すことも可能です。 睡眠に悩みを抱えている方には、当院の睡眠外来(オンライン診療)の受診がおすすめです。
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