【完全ガイド】吸水ショーツで快適な生理期間を!選び方と使い方

吸水ショーツとは、生理中の経血をショーツそのものが吸収してくれる、生理用品の一つです。
ナプキンやタンポン、月経カップに代わる新しい生理用品として注目を集めています。
ショーツのクロッチ部分に特殊な吸収体と防水布が内蔵されており、ナプキンやタンポンを使わずにショーツ一枚で生理期間を過ごせるように設計されています。
近年、環境への配慮や、より快適な生理期間を過ごしたいというニーズから、吸水ショーツを選ぶ女性が増えています。
この記事では、吸水ショーツの基本的な仕組みから、メリット・デメリット、多くの人が抱える疑問や不安、そして自分にぴったりの一枚を見つけるための選び方やお手入れ方法まで、詳しく解説します。
ユニクロや無印良品といった身近なブランドから、機能性の高い専門ブランドまで、おすすめの吸水ショーツもご紹介しますので、ぜひ吸水ショーツ選びの参考にしてください。

吸水ショーツの仕組みと特徴

吸水ショーツの最大の特徴は、ショーツ自体に経血を吸収する機能が備わっている点です。
この機能は、主に複数の層になったクロッチ部分によって実現されています。

一般的な吸水ショーツの構造は、以下の4層で構成されています。

  • 肌に触れるサラサラ層(トップシート): 撥水性や吸水拡散性に優れた素材が使われており、経血を素早く下の層に送り込み、肌面をドライに保ちます。
    さらっとした肌触りで、不快な濡れ感を軽減します。
  • 吸水層(アブソーベントコア): 経血を吸収し、保持する役割を担います。
    高分子吸収材や特殊な繊維などが使われており、製品によって吸収できる量が異なります。
    この層が吸水ショーツの性能を大きく左右します。
  • 防水層(プルーフレイヤー): 吸水層で保持された経血が外に漏れるのを防ぎます。
    透湿性のある素材が使われていることもあり、蒸れにくさを両立させている製品もあります。
  • 本体生地: 通常のショーツと同じような生地で、デザイン性やフィット感を担当します。

この多層構造により、吸水ショーツはナプキンやタンポンを使用することなく、経血を吸収して外部への漏れを防ぎます。
見た目は普通のショーツに近いものが多く、ごわつきやムレを軽減し、快適な履き心地を実現しています。
製品によっては抗菌・防臭加工が施されているものもあります。

吸水ショーツを使うメリット

吸水ショーツには、使い捨ての生理用品にはない様々なメリットがあります。

  • 快適性が高い:
    • ムレにくい: ナプキンのように肌に貼り付けるタイプではないため、通気性が良くムレにくいと感じる人が多いです。
      特に夏場や活動的な日に快適さを実感しやすいでしょう。
    • ゴワつきやズレがない: 体にフィットするショーツなので、ナプキンのようなゴワつきやズレの心配がありません。
      スポーツや寝ている時など、動きのあるシーンでも安心です。
    • 肌への負担が少ない: ナプキンの粘着テープによるかぶれやかゆみに悩んでいる人にとって、肌に優しい素材の吸水ショーツは救世主となり得ます。
  • 環境に優しい: 使い捨てのナプキンやタンポンは使用後にゴミとなりますが、吸水ショーツは洗って繰り返し使えるため、生理期間中のゴミを大幅に削減できます。
    環境負荷の低減に貢献できる点が大きなメリットです。
  • 経済的: 初期投資として数枚の吸水ショーツを購入する必要がありますが、長期的に見れば使い捨ての生理用品を購入し続けるよりもコストを抑えられる可能性があります。
    ランニングコストを計算してみると良いでしょう。
  • 突然の生理にも安心: 普段使いのショーツとしても違和感がないため、生理がいつ始まるか分からない時や、生理の終わりかけの少量の日にも安心して履いていられます。
    おりものシート代わりに使用する人もいます。
  • 漏れの不安を軽減: 特に経血量が少ない日や、生理の始まり・終わりかけには、吸水ショーツ一枚で過ごせるため、ナプキンなしでも漏れの心配が少なく、快適に過ごせます。
    多い日でも他の生理用品と併用することで、万が一の漏れを防ぐ「バックアップ」として活用できます。

吸水ショーツのデメリットや注意点

多くのメリットがある吸水ショーツですが、使用にあたってデメリットや注意しておきたい点もあります。

  • 初期費用がかかる: 使い捨ての生理用品に比べて、一枚あたりの価格が高めです。
    生理期間中を吸水ショーツだけで過ごすには、洗い替えも含めて複数枚揃える必要があるため、まとまった初期費用が必要になります。
  • 洗濯の手間: 使用後の吸水ショーツは、経血を洗い流す予洗いや、つけ置きなどの工程が必要です。
    使い捨てのようにすぐに捨てられるわけではないため、洗濯の手間がかかります。
    特に外出先での交換や持ち帰りに工夫が必要になる場合があります。
  • 量の多い日の不安: 吸水ショーツの吸収量には限界があります。
    経血量が非常に多い日や、量の多い日の夜などは、吸水ショーツ一枚だけでは吸収しきれずに漏れてしまう可能性があります。
    他の生理用品との併用を検討する必要があります。
  • 乾きにくい: 特殊な吸収体や防水布が内蔵されているため、通常のショーツに比べて乾きにくい傾向があります。
    特に梅雨時期や冬場などは、複数枚用意しておかないと洗濯が間に合わないこともあります。
  • 買い替えが必要: 繰り返し洗濯して使用することで、徐々に吸水性や防水性が劣化する可能性があります。
    製品や使用頻度によりますが、一般的には1年~2年程度で買い替えが必要と言われています。
  • 衛生面への懸念: 長時間使用したり、適切なお手入れをしないと、雑菌が繁殖して匂いの原因になったり、肌トラブルを引き起こしたりする可能性があります。
    正しいお手入れ方法を守ることが重要です。

これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、自分の生理の量やライフスタイルに合った吸水ショーツを選ぶことが大切です。

吸水ショーツに関するよくある疑問・不安を解消

「気持ち悪い」「濡れた感じがする」のはなぜ?対策は?

吸水ショーツを使った人の中には、「なんだか濡れた感じがする」「気持ち悪い」と感じる人もいるようです。
この「濡れた感じ」の原因はいくつか考えられます。

  • 経血量が吸収量の上限に近づいている、または超えている: 吸水ショーツは無限に経血を吸収できるわけではありません。
    製品ごとに吸収できる量(〇ml)が決まっています。
    吸収量の上限に近づくにつれて、トップシートが経血を素早く吸水層に送り込めなくなり、肌面に経血が留まりやすくなるため、濡れた感じや冷たい感じがすることがあります。
  • 製品の吸収速度や素材: 製品によっては、経血を素早く吸収層に引き込む能力(吸収速度)や、肌面をドライに保つためのトップシートの素材が肌に合わない、または性能が低い場合があります。
  • 通気性の問題: 吸水層や防水層によって通気性がやや犠牲になっている製品の場合、ムレが濡れた感じとして認識されることがあります。
  • 圧迫による逆戻り: 座る、立つといった動作や、下着の圧迫によって、一度吸収された経血がトップシート側に逆戻りしてしまい、濡れた感じにつながることがあります。
  • 個人の感覚: 生理中の肌は通常よりも敏感になっていることがあり、わずかな湿り気でも「濡れた感じ」として強く感じてしまうことがあります。

対策としては、以下の方法を試してみてください。

  • こまめに交換する: 経血量が多い日は、想定よりも早く吸収量の上限に達してしまうことがあります。
    使用時間を短くして、こまめに新しい吸水ショーツに交換することで、濡れた感じを軽減できます。
  • 吸収量の多いタイプを選ぶ: 特に量の多い日に使う場合は、吸収量が多めに設計された「夜用」や「多い日用」といった製品を選ぶと安心です。
  • 他の生理用品と併用する: 量の多い日や、長時間の使用が予測される場合は、タンポンや月経カップ、月経ディスクなど他の生理用品と併用することで、吸水ショーツへの負担を減らし、濡れ感を軽減できます。
    生理用ナプキンとの併用は、ムレやすくなる可能性があるためあまり推奨されません。
  • 素材を確認する: トップシートの素材が肌に優しいもの、速乾性のあるものを選ぶことも大切です。
    天然素材や、肌への刺激が少ないと謳われている製品を試してみましょう。
  • 体にフィットするものを選ぶ: サイズが合っていないショーツは、圧迫によって経血が逆戻りしやすくなることがあります。
    自分の体に合ったサイズを選び、締め付けすぎないデザインを選ぶことも重要です。

吸水ショーツの「匂い」が気になる時の対処法

吸水ショーツを使っていて「匂い」が気になるという声も聞かれます。
生理中の匂いは、主に経血が空気に触れて酸化したり、雑菌が繁殖したりすることで発生します。
吸水ショーツの場合、経血がショーツの中に留まるため、ナプキンなどと比べて匂いがこもりやすいと感じる人もいるかもしれません。

匂いを軽減するための対処法は以下の通りです。

  • こまめに交換する: 経血がショーツの中に長時間留まるほど、酸化や雑菌繁殖が進みやすくなります。
    適切な時間で交換することで、匂いの発生を抑えられます。
  • 通気性の良い製品を選ぶ: 通気性の悪い製品はムレやすく、雑菌が繁殖しやすい環境になります。
    通気性に関する記載がある製品を選んだり、締め付けすぎないデザインを選んだりすることも有効です。
  • 使用後はすぐに予洗いする: 使用済みの吸水ショーツは、できるだけ早く予洗いをして、経血を洗い流しましょう。
    水またはぬるま湯で、経血が出なくなるまでしっかりすすぎます。
    熱いお湯は経血を固まらせて落ちにくくするため避けてください。
  • つけ置き洗いをする: 予洗いだけでは落ちにくい場合や、匂いが気になる場合は、つけ置き洗いが効果的です。
    洗面器などに水またはぬるま湯を張り、経血用の洗剤やセスキ炭酸ソーダ、重曹などを溶かしてショーツを浸け置きします。
    数時間~一晩つけ置くことで、汚れや匂いが分解されやすくなります。
    ただし、長時間放置しすぎると雑菌が繁殖する可能性もあるため注意が必要です。
  • しっかり洗濯する: つけ置き後は、洗濯機で他の洗濯物と一緒に洗うか、手洗いします。
    洗濯用洗剤は、蛍光増白剤や漂白剤が入っていない、経血汚れに特化した洗剤や、アルカリ性の洗剤(セスキ炭酸ソーダなど)がおすすめです。
    柔軟剤は吸水性を損なう可能性があるため、使用は控えめにするか避けた方が良いでしょう。
  • しっかり乾燥させる: 生乾きは匂いや雑菌の原因となります。
    洗濯後は、風通しの良い場所でしっかり乾かしましょう。
    浴室乾燥機なども有効ですが、高温になる乾燥機は生地を傷める可能性があるため推奨されないことが多いです。
    製品のタグで確認してください。

これらの対策を実践することで、吸水ショーツ使用中の匂いを効果的に抑えることができます。

吸水ショーツは何時間まで使える?交換の目安

吸水ショーツの使用時間や交換の目安は、個人の経血量製品の吸収量によって大きく異なります。

一般的な目安としては以下の通りですが、これはあくまで目安であり、自分の経血量に合わせて調整が必要です。

  • 経血量が少ない日・終わりかけ: 吸収量が少ないタイプでも、半日~丸一日(8時間~12時間程度)使用できる場合があります。
  • 普通の日の日中: 吸収量が中程度のタイプで、半日(4時間~6時間程度)ごとの交換が目安となることが多いです。
  • 量の多い日・夜: 吸収量が多いタイプの「夜用」などでも、吸収量の上限に達しやすい時間帯です。
    他の生理用品との併用を推奨しますが、吸水ショーツ単体で使用する場合は、数時間(3時間~4時間程度)での交換が必要になることもあります。
    夜間使用する場合は、吸収量が非常に多いタイプを選び、寝る直前に交換すると安心です。

交換のサインとしては、以下のようなものがあります。

  • 肌面に濡れた感じや冷たい感じがしてきた: 吸収量の上限に近づいているサインです。
  • ショーツのクロッチ部分が重く感じる: 経血をたくさん吸収している証拠です。
  • 匂いが気になる: 雑菌繁殖や酸化が進んでいる可能性があります。
  • 外側に経血が染み出ている: 吸水層や防水層の限界を超えているサインです。

また、衛生的な観点から、経血が長時間肌に触れたままの状態は肌トラブルの原因となる可能性があるため、吸収量に余裕があっても8時間~12時間程度の交換を推奨するメーカーが多いです。

外出先で交換する場合、使用済みの吸水ショーツはジップ付きの袋や防水ポーチなどに入れて持ち帰る必要があります。
この際、匂いが漏れないように、袋を密閉することが大切です。

吸水ショーツはナプキンなしで本当に大丈夫?

吸水ショーツは、製品の吸収量にもよりますが、経血量が少ない日や、生理の始まり・終わりかけには、ナプキンやタンポンなどの他の生理用品を併用せずに、吸水ショーツ一枚で過ごすことが可能な場合が多いです。

これは、吸水ショーツがショーツ自体に経血を吸収・保持する機能を持っているためです。
特に吸収量が20ml~30ml程度の製品であれば、軽い日や終わりかけの経血量(1日あたり10ml~20ml程度)であれば十分吸収できる設計になっています。

しかし、経血量が普通の日の日中や夜、特に量の多い日には、吸水ショーツ一枚だけでは吸収しきれずに漏れてしまうリスクが高まります。
生理中の総経血量は個人差が大きいですが、平均的な量でも1日あたり20ml~50ml程度と言われています。
特に2日目や3日目は経血量が多くなりやすく、多い日には1日で100mlを超える人もいます。

このような経血量が多い日には、吸水ショーツを単体で使用するのではなく、タンポンや月経カップ、月経ディスクなど他の生理用品と併用することを強くおすすめします。
吸水ショーツは、あくまで「バックアップ」として、万が一他の生理用品から漏れた経血を受け止める役割として活用すると、より安心です。

【吸水ショーツ単体での使用がおすすめなシーン】

  • 生理の始まりそうでソワソワする日
  • 生理の終わりかけの少量の日
  • おりものが多い日
  • 軽い尿漏れがある時
  • 自宅で過ごす、すぐに交換できる環境にある時

【他の生理用品との併用がおすすめなシーン】

  • 経血量が普通の日の日中
  • 経血量が非常に多い日
  • 量の多い日の夜間
  • 外出先で長時間交換できない時
  • スポーツをする時

吸水ショーツが「ナプキンなしで大丈夫か」は、あなたの経血量と選んだ吸水ショーツの吸収量、そしてあなたの活動内容によって判断する必要があります。
まずは経血量の少ない日から試してみるなど、様子を見ながら使用することをおすすめします。

吸水ショーツと尿漏れショーツの違い

吸水ショーツと尿漏れショーツは、どちらも液体を吸収する機能を持つショーツですが、それぞれ目的や吸収する液体、構造に違いがあります。

以下の表で主な違いを比較します。

特徴 吸水ショーツ 尿漏れショーツ(吸水ケアショーツ)
主な目的 生理中の経血を吸収する 軽い尿失禁による尿を吸収する
吸収する液体 経血 尿
吸収速度 経血の粘度や塊に対応できるよう設計 尿を素早く吸収できるよう設計
吸収量 製品による(数ml~100ml超まで様々) 製品による(数ml~数十ml程度が一般的)
構造 経血の吸収・保持に特化した多層構造 尿を素早く吸収し、拡散を防ぐ構造
消臭機能 経血特有の匂い対策がされている製品も 尿の匂い対策がされている製品が多い
使用シーン 生理期間中(主に経血量が少ない日) 軽い尿漏れがある日常

尿は経血よりも粘度が低く、一度にまとまった量が出やすいという特徴があります。
そのため、尿漏れショーツは尿を素早く吸収し、拡散を抑えることに重点が置かれています。
一方で、経血は粘度があり、塊が含まれることもあります。
吸水ショーツは、このような経血の特性に合わせて吸収・保持できるよう設計されています。

ただし、吸水量が少ないタイプの吸水ショーツは、軽い尿漏れにも対応できる場合があります。
また、尿漏れショーツの中にも比較的吸収量の多いものも存在します。
どちらを選ぶか迷う場合は、主な使用目的(生理なのか、尿漏れなのか)と、吸収したい液体の量に合わせて製品を選ぶことが重要です。
製品のパッケージに記載されている吸収量や、対応している液体(経血、尿)の種類を確認しましょう。

吸水ショーツを「やめた」人の理由と他の選択肢

吸水ショーツを試してみたものの、結局使うのをやめてしまったという人もいます。
その理由としては、以下のような点が挙げられます。

  • 洗濯の手間が面倒: 使用後の予洗いやつけ置き、乾燥に時間がかかるのが負担に感じる。
    特に旅行中や忙しい時は手間に感じる。
  • 量の多い日に不安がある: 吸収量の上限を超えて漏れてしまうのではないかという不安が拭えない。
    他の生理用品との併用が結局必要になり、吸水ショーツ一枚で過ごすメリットを感じにくい。
  • 初期費用が高く感じた: 複数枚揃えるのにまとまった費用がかかり、コスパが良いと感じられなかった。
  • 乾きにくい: 特に梅雨時期や冬場など、洗濯してもなかなか乾かず、洗い替えが足りなくなる。
  • 肌触りやフィット感が合わない: 特殊な素材や構造によるゴワつき、肌への刺激、締め付けなどが気になる。
  • 匂いが気になる: 適切にお手入れしても匂いが完全に消えず、不快に感じる。
  • 使用済みの持ち運びが面倒: 外出先で交換した際に、汚れたショーツを持ち帰る必要があることに抵抗がある。

これらの理由から吸水ショーツが合わないと感じた場合でも、再利用可能な他の生理用品の選択肢はあります。

  • 月経カップ: 医療用シリコンなどでできたカップを膣内に挿入し、経血を溜める生理用品。
    最長12時間使用可能で、経血量が多い日も安心。
    繰り返し使えて非常に経済的で、ゴミも出ません。
    慣れるまで装着に練習が必要な場合があります。
  • 月経ディスク: カップと同様に膣内に挿入して経血を溜めるタイプの生理用品ですが、形状が異なります。
    装着したまま性行為が可能とされる製品もあります。
  • 布ナプキン: 綿などの布でできたナプキンで、洗って繰り返し使えます。
    使い捨てナプキンに比べてムレにくく、肌触りが優しいのが特徴です。
    ただし、吸水ショーツと同様に洗濯の手間はかかります。

吸水ショーツが自分に合わなかったからといって、他の再利用可能な生理用品も合わないとは限りません。
ご自身の生理の量、ライフスタイル、そして何を最も重視するか(快適さ、経済性、環境への配慮、手軽さなど)に合わせて、様々な選択肢の中から最適な方法を見つけることが大切ですです。

あなたにぴったりの吸水ショーツ選び方

吸水ショーツと一口に言っても、様々なメーカーから多様な製品が販売されています。
自分にぴったりの一枚を見つけるためには、以下の点を考慮して選ぶことが重要です。

吸水量の目安と選び方

吸水ショーツ選びで最も重要なポイントの一つが「吸水量」です。
製品のパッケージや商品説明には、「〇ml吸収」といった形で吸収量が記載されています。
この吸収量が、どのくらいの経血量に対応できるかの目安になります。

一般的な製品の吸収量と対応する生理の量の目安は以下の通りです。

  • 5ml~10ml程度: 生理の始まりかけ、終わりかけの少量の日、おりものシート代わり、軽い尿漏れ。
    ごく軽い日や、いつ始まるか分からない時の「お守り」として。
  • 15ml~30ml程度: 軽い日~普通の日の日中。
    ナプキンでいうと昼用ナプキン1~2枚分程度のイメージ。
    自宅で過ごす日や、比較的こまめに交換できるシーンに。
  • 30ml~60ml程度: 普通の日~量の多い日の日中、軽い日の夜。
    ナプキンでいうと昼用ナプキン2~3枚分、または夜用ナプキン1枚分程度のイメージ。
    日中の使用や、量の少ない日の夜に。
  • 60ml~100ml以上: 量の多い日の夜、特に心配な日。
    ナプキンでいうと夜用ナプキン複数枚分や、特に多い日用のナプキンに相当するイメージ。
    夜間の漏れを防ぎたい場合に。
    他の生理用品との併用も検討。

選び方のポイント:

  • あなたの平均的な経血量を把握する: 自分が普段どれくらいの経血量があるかを把握することで、必要な吸収量の目安が立てやすくなります。
  • 使用したいタイミングに合わせて選ぶ: 軽い日だけに使いたいのか、普通の日の日中にも使いたいのか、夜も使いたいのかによって、必要な吸収量は異なります。
  • 最初は少量タイプから試してみる: 吸水ショーツに慣れていない場合は、まずは吸収量が少なめのタイプを試してみて、使い心地や自分の経血量との相性を確認することをおすすめします。
  • 量の多い日は無理せず併用する: 吸収量が多いタイプを選んでも、経血量が非常に多い日は漏れるリスクがあります。
    不安な場合は、タンポンなど他の生理用品と併用する前提で選びましょう。

メーカーによっては、吸収量をナプキンの枚数で表現している場合もありますが、ナプキン1枚あたりの吸収量も製品によって異なるため、ml単位で記載されているものの方がより正確な目安になります。

素材・肌触りの重要性

吸水ショーツは長時間肌に触れるものなので、素材や肌触りは快適さに大きく影響します。

  • 肌に優しい素材: デリケートゾーンに触れるトップシートや、ショーツ本体の生地に、肌に優しい天然素材(オーガニックコットンなど)が使用されているかを確認しましょう。
    敏感肌の方や、かぶれやすい方は特に重要です。
  • 通気性: 吸水層や防水層があるため、通常のショーツに比べて通気性が劣る場合があります。
    ムレやかゆみを防ぐためには、通気性の良い素材が使用されているか、通気性に関する工夫がされている製品を選ぶことが大切です。
  • 速乾性: 特に肌に触れるトップシート部分の速乾性が高いと、経血が吸収されてもすぐに表面がドライな状態に戻りやすく、不快な濡れ感を軽減できます。
    洗濯後の乾きやすさにも影響します。

製品によっては、抗菌・防臭加工が施されているものもあります。
これは匂いの原因となる雑菌の繁殖を抑える効果が期待できるため、匂いが気になる方にはおすすめです。

デザイン・フィット感で選ぶ

デザインやフィット感も、吸水ショーツを快適に使う上で重要な要素です。

  • 形状: スタンダードな形(レギュラーショーツ)のほか、ハイウエスト、ボクサー型、Tバック型、サニタリーショーツのような股上深めの安心設計など、様々な形状があります。
    生理中の体調や、普段履き慣れている形、アウターに響きにくいかなどを考慮して選びましょう。
    特に量の多い日や夜間は、クロッチ部分の幅が広く、ウエストまで吸水・防水ゾーンが extended されたデザインを選ぶと、寝返りなどによる漏れを防ぎやすくなります。
  • サイズ: 自分の体に合ったサイズを選ぶことが非常に重要です。
    小さすぎると締め付け感や圧迫感があり不快ですし、吸水層からの逆戻りの原因になることもあります。
    大きすぎるとズレやすく、漏れにつながる可能性があります。
    メーカーによってサイズ感が異なる場合があるため、サイズ表をよく確認しましょう。
  • フィット感: 締め付けすぎず、かつ適度なフィット感があるものを選びましょう。
    鼠蹊部を締め付けないデザインは、血行を妨げずにリラックスして過ごせます。

見た目のデザインも、気に入ったものを選ぶことで生理中の気分が少しでも明るくなるかもしれません。

価格帯とブランド

吸水ショーツの価格帯は、ブランドや機能、吸収量によって幅広いです。

  • プチプラブランド: ユニクロや無印良品など、手軽な価格で購入できるブランド。
    吸水ショーツを初めて試してみたいという方におすすめです。
    価格は1枚1,000円台~3,000円程度が目安です。
  • 専門ブランド: 吸水ショーツを専門に扱っているブランドや、高機能性を謳っているブランド。
    吸収量が非常に多いタイプや、デザイン性の高いものなど、様々なニーズに対応した製品が多いです。
    価格は1枚4,000円台~8,000円程度と、プチプラに比べて高めですが、その分機能性や耐久性に優れている場合が多いです。

初期投資として数枚購入することを考えると、価格は重要な検討事項です。
しかし、価格だけでなく、吸収量、素材、フィット感といった機能性も合わせて検討し、長期的な視点で「コスパ」を考えることが大切です。
安価でもすぐにへたってしまったり、吸収量が足りずに結局使わなくなってしまったりするよりも、少し高価でも自分に合っていて長く使えるものを選んだ方が結果的に満足度が高いかもしれません。

吸水ショーツのお手入れ方法

吸水ショーツを快適に、そして長く使うためには、正しいお手入れ方法を知ることが重要です。
使用後の吸水ショーツには経血が付着しているため、適切に洗わないと汚れや匂いが残ったり、吸水性や防水性が損なわれたりする可能性があります。

吸水ショーツの正しい洗い方

吸水ショーツの基本的な洗い方の手順は以下の通りです。

ステップ1:予洗い

  • 使用済みの吸水ショーツは、できるだけ早く予洗いを行います。
  • シンクや洗面器などに、水またはぬるま湯を溜めます。
    熱いお湯は経血を固まらせて繊維に定着させてしまうため、絶対に避けてください
  • ショーツのクロッチ部分を下にして水に浸け、優しく揉み洗いしながら、経血がほとんど出なくなるまでしっかりと洗い流します。
    シャワーなどで直接洗い流すのも良いでしょう。
  • 経血が完全に透明になるまで洗い流す必要はありませんが、ある程度色が出なくなるまで行うのがポイントです。

ステップ2:つけ置き洗い(推奨)

  • 予洗いだけでは落ちにくい汚れや、匂いが気になる場合は、つけ置き洗いが効果的です。
  • 洗面器などに、水またはぬるま湯を溜め、経血用の洗剤セスキ炭酸ソーダ重曹などを溶かします。
    アルカリ性の洗剤は経血汚れを分解するのに効果的です。
  • 予洗いした吸水ショーツを浸け置きします。
  • 浸け置き時間は製品や汚れの程度によりますが、数時間~一晩が目安です。
    ただし、長時間(24時間以上など)つけ置きしすぎると、生地を傷めたり雑菌が繁殖したりする可能性があるため注意が必要です。
  • つけ置き後は、軽くすすいでから次のステップに進みます。

ステップ3:本洗い(洗濯機または手洗い)

  • つけ置き後の吸水ショーツは、洗濯機または手洗いで本洗いします。
  • 洗濯機で洗う場合: 他の洗濯物と一緒に洗うことも可能ですが、デリケートな素材の場合や、衛生面が気になる場合は、ネットに入れて洗うのがおすすめです。
    洗剤は、蛍光増白剤や漂白剤が入っていない、中性洗剤や、吸水ショーツ対応の洗剤を使用しましょう。
  • 手洗いの場合: 経血汚れが完全に落ちるまで、洗剤を使って優しく手洗いします。

ステップ4:乾燥

  • 洗濯後は、形を整えて干します。
  • 最も推奨されるのは自然乾燥です。
    風通しの良い場所で、裏返して干すと吸水層が早く乾きます。
  • 乾燥機の使用は、高温によって吸水層や防水層の機能を損なう可能性があるため、基本的に避けてください
    製品によっては「乾燥機OK」と記載されている場合もありますが、長持ちさせるためには自然乾燥がベターです。
  • 浴室乾燥機は温度がそれほど高くならないため、活用できます。

長持ちさせるためのお手入れのコツ

正しい洗い方に加えて、以下の点に注意すると、吸水ショーツをより長く快適に使用できます。

  • 熱いお湯を使わない: 予洗いやつけ置き、洗濯の際に熱いお湯を使うと、経血が凝固して落ちにくくなるだけでなく、生地や内蔵されている機能性素材を傷める可能性があります。
    必ず水またはぬるま湯(40℃以下)を使用しましょう。
  • 柔軟剤の使用は控える: 柔軟剤は、繊維をコーティングしてふんわりさせる効果がありますが、このコーティングが吸水層の隙間を塞いでしまい、吸水性を低下させる可能性があります。
    柔軟剤の使用は避けるか、少量に留めるのがおすすめです。
  • 漂白剤は注意して使用する: 塩素系漂白剤は、防水布を劣化させる可能性があるため、使用は避けた方が良いでしょう。
    酸素系漂白剤であれば比較的安全ですが、色落ちのリスクもあるため、製品の表示を確認するか、目立たない場所で試してから使用しましょう。
    匂いが気になる場合は、漂白剤よりも重曹やセスキ炭酸ソーダでのつけ置きがおすすめです。
  • 乾燥機は避ける: 前述の通り、乾燥機の高温は機能性素材を劣化させるため、極力自然乾燥させましょう。
  • 直射日光での乾燥は避ける: 強い直射日光は生地の色あせや劣化を招く可能性があります。
    日陰干しがおすすめです。
  • 定期的につけ置きする: 普段の洗濯だけでは落ちにくい汚れや匂いが蓄積することがあります。
    月に一度など、定期的にセスキ炭酸ソーダや重曹を使ったつけ置き洗いをすることで、清潔さを保ち、機能を維持しやすくなります。

これらの正しいお手入れを行うことで、吸水ショーツの吸水性、防水性、抗菌・防臭効果などを維持し、快適に長く使用することができます。

【目的別】おすすめ吸水ショーツブランド紹介

数多くの吸水ショーツブランドがある中で、ここでは代表的なブランドや注目のブランドをいくつかご紹介します。
価格帯や特徴、吸収量などを参考に、ご自身のニーズに合ったブランドを見つけてください。

ユニクロの吸水ショーツ

ユニクロの「エアリズム吸水サニタリーショーツ」は、手軽に購入できる価格と、ユニクロならではの快適な肌触りが魅力です。

特徴:

  • 手に入れやすさ: 全国のユニクロ店舗やオンラインストアで購入できるため、気軽に試しやすいです。
  • 価格: 比較的手頃な価格設定(1,990円程度~)で、吸水ショーツの入門としてもおすすめです。
  • 素材: ユニクロの主力機能性素材である「エアリズム」が使用されており、サラサラとした肌触りやムレにくさが特徴です。
  • デザイン: シンプルなデザインが多く、普段使いしやすいです。

ラインナップ:

  • 吸収量は、15ml、30~40mlなどのタイプがあります。(吸収量は製品によって変動する可能性があります。
    購入前に公式サイトでご確認ください。)
  • 股上の深さや形状にもバリエーションがあります。

ユニクロの吸水ショーツは、まずは吸水ショーツがどんなものか試してみたい、という方や、普段使いできるシンプルで手頃な価格のものを探している方におすすめです。
ただし、吸収量が非常に多いタイプはないため、量の多い日には他の生理用品との併用を前提に考えると良いでしょう。

無印良品の吸水ショーツ

無印良品からも吸水ショーツが販売されています。
無印良品らしい、シンプルで肌に優しい素材を使った製品が特徴です。

特徴:

  • シンプルデザイン: 無印良品らしい、装飾が少なく落ち着いたデザインが特徴です。
  • 素材: オーガニックコットンなど、肌触りの良い天然素材が使用されている製品が多いです。
    敏感肌の方にもおすすめです。
  • 価格: ユニクロと同様に、比較的手頃な価格帯(2,000円台~)です。

ラインナップ:

  • 吸収量は、少なめ、ふつう、多めといった形で表記されていることが多く、具体的なml表示がない場合もあります。
    製品詳細で対応するナプキン枚数などを確認しましょう。(例: ナプキン約1~2枚分、約2~3枚分など)
  • オーガニックコットンを使ったものや、リブ素材のものなど、素材やデザインにバリエーションがあります。

無印良品の吸水ショーツは、シンプルで肌に優しい素材の吸水ショーツを探している方におすすめです。
ユニクロと同様に、手軽に試しやすい価格と購入場所の多さも魅力です。

その他の人気・注目ブランド

ユニクロや無印良品以外にも、吸水ショーツを専門に扱うブランドや、特徴的な製品を販売しているブランドが多数あります。
ここではいくつか例を挙げます。

  • BodyHeal(ボディヒール): 吸収量が非常に多いタイプ(最大140mlなど)の製品を開発しており、量の多い日や夜も安心して使いたい方におすすめ。
    高い機能性が特徴。
  • Nagi(ナギ): デザイン性の高い製品が多く、おしゃれな吸水ショーツを探している方に人気。
    日本のブランドで、きめ細やかな配慮がされた製品が多い。
  • périodes(ピリオド): 日本発のブランドで、素材や縫製にこだわった高品質な製品が特徴。
    サステナビリティにも配慮している。
  • Bambody(バンボディ): 海外のブランドで、楽天市場などオンラインストアで入手可能。
    比較的リーズナブルな価格で、幅広い吸収量の製品を展開している。
  • エヴァウェア (Thinxなど海外ブランド): 吸水ショーツ市場のパイオニア的存在。
    様々な体型や経血量に対応した豊富なラインナップが特徴。
    価格はやや高め。

これらのブランドは、それぞれ得意とする分野やターゲット層が異なります。

ブランド名 主な特徴 吸収量(目安) 価格帯(目安/1枚) 購入場所(例)
ユニクロ 手軽、エアリズム素材、シンプルデザイン 15ml、30~40ml 1,990円~3,000円 店舗、オンラインストア
無印良品 シンプル、肌に優しい天然素材 少なめ、ふつう、多め(ナプキン枚数表記多) 2,000円台~3,000円 店舗、オンラインストア
BodyHeal 超大容量タイプ、機能性 30ml~140ml超 4,000円台~7,000円 オンラインストア、一部店舗
Nagi おしゃれなデザイン、日本製 10ml~90ml 5,000円台~7,000円 オンラインストア、一部セレクトショップ
périodes 高品質、肌触り、サステナビリティ 10ml~50ml 6,000円台~8,000円 オンラインストア
Bambody リーズナブル、ラインナップ豊富 10ml~50ml超 2,000円台~4,000円 楽天市場、Amazonなどオンラインストア
エヴァウェア (Thinx) パイオニア、多様なニーズ対応、豊富な種類 5ml~50ml超 5,000円台~8,000円 オンラインストア

(価格や吸収量は製品によって異なり、変動する場合があります。
最新の情報は各ブランドの公式サイト等でご確認ください。)

これらのブランド以外にも、多くのメーカーが吸水ショーツ市場に参入しており、新しい製品が続々と登場しています。
レビューサイトやSNSなどで、実際に使用した人の口コミを参考にしてみるのも良いでしょう。
自分の生理の量、重視するポイント(価格、機能性、デザイン、素材など)を明確にして、比較検討してみてください。

まとめ:吸水ショーツで快適な生理期間を

吸水ショーツは、生理中の新しい選択肢として、ナプキンやタンポンとは異なるメリットを提供してくれます。
ショーツ一枚で経血を吸収できる手軽さ、ムレにくさや肌触りの良さによる快適性、そして繰り返し使えることによる環境への優しさや経済性など、その魅力は多岐にわたります。

一方で、初期費用や洗濯の手間、量の多い日の不安、といったデメリットも存在します。
「濡れた感じがする」「匂いが気になる」といった懸念もあるかもしれませんが、適切な交換や正しいお手入れ方法を実践することで、これらの問題は軽減できます。

自分にぴったりの吸水ショーツを見つけるためには、まず自身の平均的な経血量を把握し、使用したいシーン(軽い日、多い日、夜など)に合った「吸収量」を選ぶことが最も重要です。
加えて、長時間肌に触れるものだからこそ「素材や肌触り」、体にフィットして漏れを防ぐ「デザインやフィット感」、そして「価格帯やブランド」も比較検討のポイントとなります。
ユニクロや無印良品といった身近なブランドから試してみるのも良いですし、機能性やデザインにこだわった専門ブランドの製品を検討するのも良いでしょう。

吸水ショーツのお手入れは、少し手間がかかる部分でもありますが、予洗い、つけ置き、本洗い、乾燥というステップを正しく行うことで、清潔さを保ち、製品を長く愛用することができます。
熱いお湯や柔軟剤、乾燥機は避けるといったコツも覚えておきましょう。

吸水ショーツは、すべての女性にとって唯一無二の正解となるわけではありません。
生理の経血量や体質、ライフスタイルは人それぞれ異なり、最も快適と感じる生理用品も人それぞれです。
吸水ショーツだけでなく、ナプキン、タンポン、月経カップ、月経ディスク、布ナプキンなど、様々な選択肢があります。

吸水ショーツを上手に取り入れることで、生理期間中の不快感が減り、より快適に、そして自分らしく過ごせるようになるかもしれません。
まずは一つ試してみて、あなたの体と心にとって最適な生理ケアの方法を見つけていくことを応援しています。

免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の製品の有効性や安全性を保証するものではありません。
製品の選択や使用に関しては、各製品の取扱説明書や注意書きをよく確認し、ご自身の判断と責任において行ってください。
肌トラブルやかゆみなどが生じた場合は使用を中止し、必要に応じて医師にご相談ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です