筋層内筋腫とは?症状・原因・治療法を解説【女性必見】

筋層内筋腫は、子宮の筋肉の壁にできる良性の腫瘍で、子宮筋腫の中でも最も多く見られるタイプです。
多くの女性が一生のうちに経験すると言われており、その症状や治療法は筋腫の大きさ、位置、数によって大きく異なります。
無症状の場合もあれば、重い月経困難症や貧血、下腹部痛などの原因となることもあります。
筋層内筋腫について正しく理解し、ご自身の体の変化に気づき、適切に対処することが大切です。
この記事では、筋層内筋腫の症状、原因、診断、治療法、そして日常生活での注意点までを詳しく解説します。

子宮筋腫は、子宮の筋肉(筋層)から発生する良性の腫瘍で、30歳以上の女性の20〜30%にみられる、非常に一般的な疾患です。
悪性腫瘍(がん)とは異なり、生命を直接脅かす病気ではありませんが、その発生部位や大きさ、数によってはさまざまな症状を引き起こし、女性のQOL(生活の質)に大きく影響することがあります。

子宮筋腫は、発生する場所によって主に3つのタイプに分類されます。

  • 筋層内筋腫(Intramural leiomyoma): 子宮の筋肉の壁の中にできる筋腫です。子宮筋腫の中で最も多く、全体の約70%を占めると言われています。筋腫が小さい間は症状が出にくいことが多いですが、大きくなるにつれて子宮全体を膨らませたり、内膜に近い部分を変形させたりすることで症状を引き起こしやすくなります。
  • 粘膜下筋腫(Submucosal leiomyoma): 子宮の内側、子宮内膜のすぐ下にできる筋腫です。子宮腔内に突き出してくることもあります。比較的少なく、全体の約5〜10%ですが、たとえ小さくても過多月経や不正出血といった症状を引き起こしやすいのが特徴です。不妊や流産の原因となることもあります。
  • 漿膜下筋腫(Subserosal leiomyoma): 子宮の外側、子宮を覆う膜(漿膜)の下にできる筋腫です。子宮の外に向かって発育することが多く、大きくなるまで自覚症状が出にくい傾向があります。茎(くき)のように細い部分で子宮と繋がっている場合(有茎性漿膜下筋腫)もあり、その茎がねじれると激しい痛みを伴うことがあります(筋腫茎捻転)。

他の種類(粘膜下筋腫、漿膜下筋腫)との違い

筋層内筋腫は、子宮の筋肉の壁内部にできるため、他のタイプの筋腫と比べて症状の出方や治療の選択肢が異なる場合があります。

筋腫の種類 発生部位 特徴的な症状 症状の出やすさ(筋腫の大きさに対して)
筋層内筋腫 子宮の筋肉の壁(筋層)内 過多月経、月経困難症、下腹部痛、圧迫症状など 大きくなるにつれて症状が出やすい
粘膜下筋腫 子宮内膜の直下 過多月経、不正出血、貧血、不妊、流産 小さくても症状が出やすい
漿膜下筋腫 子宮の外側(漿膜下) 大きくなるまで無症状、圧迫症状、筋腫茎捻転による痛み 大きくなるまで症状が出にくい

筋層内筋腫は、筋腫自体の体積が大きくなることで子宮全体が大きくなり、子宮内膜の表面積が増えたり、子宮の収縮力が低下したりすることで過多月経を引き起こしやすくなります。
また、筋層の収縮を妨げることで月経困難症が悪化することもあります。
さらに大きくなると、周囲の臓器を圧迫して頻尿や便秘などの症状も現れます。

一方、粘膜下筋腫は子宮腔の形態を直接変化させるため、わずかなサイズでも不正出血や過多月経を引き起こしやすく、不妊や流産の原因として重要視されます。
漿膜下筋腫は子宮の外側に向かうため、大きくなっても自覚症状がないことが多く、他の症状は筋腫による圧迫や稀な茎捻転に限られます。

このように、子宮筋腫は発生部位によって特徴が異なるため、ご自身の筋腫がどのタイプかを知ることは、症状の理解や治療法の検討において重要です。

筋層内筋腫の主な症状

筋層内筋腫の症状は、筋腫の大きさ、数、発生している正確な位置(特に子宮内膜に近いかどうか)、そして個人の体質によって大きく異なります。
全く症状がない方もいれば、日常生活に支障が出るほど重い症状に悩まされる方もいます。

過多月経、貧血

筋層内筋腫によって最も頻繁にみられる症状の一つが「過多月経」です。
過多月経とは、生理の量が異常に多くなる状態を指します。
具体的には、以下のような状態が目安となります。

  • 夜用のナプキンでも間に合わず、頻繁な交換が必要になる
  • 大きな血の塊(レバー状の塊)がたくさん出る
  • 生理期間が8日以上続く

筋層内筋腫が大きくなると、子宮の内側(内膜)の表面積が増えたり、子宮の筋肉の収縮力が低下したりすることで、生理の出血量をコントロールしきれなくなり、過多月経を引き起こします。

過多月経が長く続くと、体から鉄分が失われ、「鉄欠乏性貧血」を引き起こします。
貧血になると、以下のような症状が現れます。

  • めまいや立ちくらみ
  • 疲れやすい、倦怠感
  • 息切れ、動悸
  • 顔色が悪い
  • 頭痛
  • 氷を無性に食べたくなる(異食症)

貧血が重度になると、日常生活や仕事にも支障が出ることがあります。

月経困難症(生理痛)

筋層内筋腫は、生理痛(月経困難症)を悪化させる原因にもなります。
生理痛は、子宮が経血を体外に排出しようと収縮する際に発生するプロスタグランジンという物質によって引き起こされます。
筋層内筋腫があると、子宮の収縮がスムーズに行われなくなったり、筋腫自体が子宮の収縮を刺激したりすることで、プロスタグランジンの分泌が増加し、痛みが強くなることがあります。

痛みは、下腹部だけでなく、腰や背中、太ももにまで広がることもあります。
生理期間中に強い痛みが続くことで、学校や仕事を休まざるを得なくなるなど、生活に大きな影響を与えることがあります。

下腹部痛、腰痛

生理期間中だけでなく、生理以外の時期にも下腹部や腰に痛みを感じることがあります。
これは、大きくなった筋腫が周囲の組織を圧迫したり、引っ張ったりすることによって生じます。
また、筋腫が急速に大きくなったり、内部で出血や壊死を起こしたりした場合(筋腫の変性)には、強い痛みが突然現れることがあります。

圧迫症状(頻尿、便秘)

筋層内筋腫が特に子宮の前方や後方に向かって大きくなると、周囲にある臓器を圧迫することがあります。

  • 膀胱への圧迫: 子宮の前方にある膀胱が圧迫されると、尿が溜まりきらないうちに尿意を感じるようになり、「頻尿」や「尿漏れ」といった症状が現れることがあります。
  • 直腸への圧迫: 子宮の後方にある直腸が圧迫されると、便が通りにくくなり、「便秘」や「排便困難感」といった症状が現れることがあります。

さらに筋腫が大きくなると、尿管が圧迫されて腎臓に尿が溜まる「水腎症」を引き起こす可能性もまれにあります。

症状がない場合

筋層内筋腫は、筋腫が小さい場合や、筋層の比較的中心部に位置していて子宮内膜や漿膜にあまり影響を与えない場合、全く症状がないことも珍しくありません。
症状がない場合、会社の健康診断や、他の病気で受けた検査(例: 他の疾患の腹部超音波検査)で偶然発見されることがほとんどです。
無症状であっても、筋腫がある場合は定期的な婦人科検診を受け、筋腫の大きさや状態の変化を確認していくことが推奨されます。

筋層内筋腫の大きさによる症状の変化

筋層内筋腫の症状は、筋腫の大きさによって現れやすさや程度が変わってきます。
一般的に、筋腫が大きくなるにつれて症状が出やすくなる傾向があります。

小型(3cm以下)の場合

筋層内筋腫が3cm以下の小さい段階では、ほとんどの場合、自覚症状はありません。
このサイズの筋腫は、検診などで偶然発見されることがほとんどです。
ただし、筋腫が発生した位置が子宮内膜にごく近い場合など、稀にこのサイズでも過多月経や生理痛といった症状が出ることがあります。
無症状であれば、多くの場合、すぐに治療を行う必要はなく、定期的な経過観察となります。

中型〜大型(3cm以上、4cm以上)の場合

筋腫が3cm、4cmと大きくなってくると、子宮全体が大きくなり始め、症状が現れやすくなります。

  • 3cm以上〜5cm程度: 過多月経や月経困難症といった生理に関連する症状が出始めることがあります。特に複数個ある場合や、子宮内膜に近い位置にある場合は、このサイズでも症状が比較的強く出ることがあります。
  • 5cm以上: 過多月経や月経困難症がより顕著になる傾向があります。また、筋腫が周囲の臓器を圧迫し始め、頻尿や便秘などの圧迫症状が出やすくなります。筋腫の変性が起こり、痛みを伴うこともあります。
  • 10cm以上: いわゆる「巨大筋腫」と呼ばれるサイズになると、子宮全体が成人女性の握りこぶし大あるいはそれ以上に大きくなり、下腹部の張りやしこりとして自覚できることもあります。過多月経、月経困難症、貧血、圧迫症状(頻尿、便秘、むくみ、腰痛など)といった症状が強く現れることが多く、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高まります。

このように、筋腫の大きさは症状の程度を判断する上で一つの目安となりますが、必ずしも大きさだけで症状の全てが決まるわけではありません。
例えば、子宮内膜にごく近い位置にある小さな筋層内筋腫が、遠くにある大きな筋腫よりも強い過多月経を引き起こすこともあります。

筋腫が急速に大きくなる場合

子宮筋腫は一般的にゆっくりと大きくなる良性の腫瘍です。
しかし、筋腫が短期間のうちに(例えば数ヶ月〜1年で)急速に大きくなる場合には注意が必要です。
稀ではありますが、子宮肉腫という悪性腫瘍である可能性もゼロではないためです。
子宮肉腫は子宮筋腫と画像検査で区別が難しいことがあり、確定診断は摘出後の病理検査によって行われます。
もし、ご自身の筋腫が急に大きくなってきたと感じる場合や、検診で指摘された場合には、必ず医師に相談し、詳しい検査を受けることが重要です。

筋層内筋腫の原因とリスク要因

筋層内筋腫が発生する正確な原因は、まだ完全には解明されていません。
しかし、いくつかの要因がその発生や成長に関与していると考えられています。

女性ホルモン(エストロゲン)との関連

子宮筋腫の発生や成長には、女性ホルモンである「エストロゲン」が深く関わっていることが明らかになっています。
筋腫組織には、エストロゲンを受け取るための受容体が多く存在し、エストロゲンの刺激を受けると筋腫が大きくなります。

  • 思春期以前の女性にはエストロゲンの分泌が少ないため、筋腫ができることはほとんどありません。
  • 生殖年齢(生理がある期間)の女性で発生・成長しやすく、特に30代後半から40代にかけて診断されるケースが多くなります。
  • 妊娠中はエストロゲンが増加するため、筋腫が一時的に大きくなることがあります。
  • 閉経後、卵巣からのエストロゲンの分泌が低下すると、筋腫は小さくなる傾向があり、新たな筋腫ができることも稀になります。

このことから、エストロゲンが筋腫の成長を促進する主な要因であると考えられています。

発生しやすい年代や体質

前述のように、エストロゲンとの関連から、筋層内筋腫は特に30代後半から40代の生殖年齢の女性に多くみられます。
また、以下のような体質や状況もリスクを高める要因として指摘されています。

  • 出産経験が少ない、またはない: 妊娠・出産を経験した女性に比べて、閉経までの生理回数が多くなるため、エストロゲンへの曝露期間が長くなることが関連していると考えられています。
  • 肥満: 脂肪組織でもエストロゲンが作られるため、肥満は体内のエストロゲンレベルを高く保ち、筋腫のリスクを高める可能性があります。
  • 高血圧: 高血圧の女性は、子宮筋腫の発生リスクが高いという報告があります。
  • 黒人: 人種によって発生率に差があることが知られており、黒人女性は白人女性に比べて子宮筋腫が発生しやすく、より若年で発症する傾向があると言われています。

遺伝的な要因

家族に子宮筋腫になった人がいる場合、ご自身も筋腫が発生するリスクがやや高くなるという報告があります。
特に母親や姉妹に子宮筋腫がある場合、遺伝的な要因が関与している可能性が考えられています。
ただし、特定の遺伝子異常が直接の原因として同定されているわけではなく、複数の遺伝子や環境要因が複雑に関与していると考えられています。

日常生活での影響(やってはいけないこと/推奨されること)

日常生活の中で、子宮筋腫の発生や成長に直接影響を与える「これをやれば確実に筋腫が小さくなる」「これをやってはいけない」といった明確な要因は確立されていません。
しかし、体全体の健康を保ち、ホルモンバランスを整えるために推奨されること、そして避けるべきこととして一般的に言われていることがあります。

推奨されること:

  • バランスの取れた食事: 特に貧血予防のために鉄分やタンパク質を意識的に摂取しましょう。大豆製品に含まれるイソフラボンは構造がエストロゲンに似ていますが、適量であれば健康に良い影響を与えるとされています。過剰摂取については議論がありますが、一般的な食事で摂る分には問題ないとされています。野菜や果物、全粒穀物などをバランス良く摂り、炎症を抑えるような食生活を心がけることが重要です。
  • 適度な運動: 定期的な運動は血行を促進し、ホルモンバランスを整えるのに役立つ可能性があります。また、ストレス解消や体重管理にもつながります。
  • 体を冷やさない: 体が冷えると血行が悪くなり、骨盤内の環境が悪化する可能性があります。特に冬場や夏場の冷房対策など、体を温かく保つように心がけましょう。
  • 質の良い睡眠: 十分な睡眠はホルモンバランスを整え、ストレスを軽減する上で重要です。
  • ストレス管理: 過度なストレスはホルモンバランスを乱す要因となりえます。リラックスできる時間を持つなど、ストレスを上手に解消する方法を見つけましょう。

避けるべきこと(やってはいけないこと):

  • 過度な喫煙: 喫煙は血行を悪化させ、体全体の健康に悪影響を及ぼします。ホルモンバランスにも影響を与える可能性があります。
  • アルコールの過剰摂取: アルコールの過剰摂取もホルモンバランスに影響を与える可能性があります。
  • 体を冷やすこと: 前述の通り、冷えは血行不良を招きます。薄着、冷たい飲み物の過剰摂取、冷たい食べ物ばかりを食べるなどは避けましょう。
  • 特定の食品の過剰摂取: 極端に偏った食事や、動物性脂肪、加工食品、砂糖などの過剰摂取は、体内の炎症を促進したり、ホルモンバランスに影響を与えたりする可能性が指摘されています。

これらの生活習慣は、直接的に筋腫をなくすわけではありませんが、症状の緩和や筋腫の悪化を防ぐ、あるいは健康全般を維持する上で役立つと考えられます。
ただし、自己判断で食事や生活習慣を大きく変える前に、医師や管理栄養士に相談することが推奨されます。

筋層内筋腫の診断方法

筋層内筋腫の診断は、問診や内診、そして画像検査が中心となります。
特に超音波検査は、多くの婦人科クリニックで手軽に行えるため、初期診断において非常に重要です。

内診と問診

まず、医師が患者さんの症状について詳しく聞き取ります。

  • 月経周期、生理の量、生理痛の程度、生理期間
  • 不正出血の有無
  • 下腹部痛、腰痛の有無や程度
  • 頻尿、便秘などの圧迫症状の有無
  • 妊娠・出産歴、既往歴、服用中の薬
  • 家族に子宮筋腫の方がいるか
  • 閉経しているか、妊娠を希望するか

次に、内診を行います。
医師が指で子宮や卵巣の大きさ、形、硬さ、動きなどを確認します。
筋腫がある場合、子宮が通常よりも大きくなっていたり、デコボコしていたり、硬くなっていたりすることがあります。

超音波(エコー)検査

超音波検査は、子宮や卵巣の状態を画像で確認できる、簡便で非侵襲的な検査です。
特に経腟超音波検査は、子宮に非常に近い位置から超音波を当てることができるため、筋腫の有無、大きさ、数、発生部位などを正確に把握するのに非常に有用です。
経腹超音波検査は、筋腫が非常に大きい場合や、性交経験がない方などに行われます。
超音波検査によって、筋層内筋腫の典型的な画像所見(境界が比較的明瞭な充実性腫瘤)を確認し、診断を行います。

MRI検査

MRI(磁気共鳴画像)検査は、超音波検査よりもさらに詳細な画像情報が得られる検査です。
以下のような場合にMRI検査が考慮されます。

  • 筋腫の数が多い、または非常に大きい場合
  • 筋腫の正確な位置(特に子宮内膜や漿膜との関係)を詳しく知りたい場合
  • 手術を検討する場合(術前の詳しい情報収集)
  • 超音波検査で診断が難しい場合
  • 悪性腫瘍(肉腫)との鑑別が必要な場合

MRI検査では、筋腫の内部構造や周囲の臓器との関係がより鮮明に映し出されるため、診断の精度が高まります。
特に子宮肉腫との鑑別においては、MRI検査が重要な役割を果たします。

その他の検査

症状や状況に応じて、以下のような検査が行われることもあります。

  • 血液検査: 過多月経による貧血の有無や程度を確認するために行われます。腫瘍マーカーの測定が行われることもありますが、子宮筋腫自体に特異的な腫瘍マーカーはありません。
  • 子宮鏡検査: 子宮の中に細いカメラを入れて、子宮腔内の様子を直接観察する検査です。粘膜下筋腫の診断に主に用いられますが、筋層内筋腫が子宮腔内に突出しているかどうかの確認にも有用な場合があります。
  • CT検査: 骨盤内の他の臓器との関係を把握するために行われることがありますが、子宮筋腫の診断においてはMRIほど一般的ではありません。

悪性腫瘍(肉腫)との鑑別

子宮筋腫と子宮肉腫は、画像検査だけでは区別が難しい場合があります。
特に、筋腫が急速に大きくなる場合、画像所見が非典型的である場合、閉経後に筋腫が小さくならずに大きくなる場合などは、子宮肉腫の可能性も考慮して精密検査を行います。
MRI検査は鑑別に有用な情報を提供することがありますが、確定診断は、手術によって摘出された腫瘍組織を病理学的に検査することによって行われます。
このため、急速な増大や画像上の疑わしい所見がある場合は、手術が検討されることがあります。

筋層内筋腫の治療選択肢

筋層内筋腫の治療は、筋腫の大きさ、数、発生部位、症状の程度、年齢、そして最も重要な「妊娠を希望するかどうか」を総合的に考慮して決定されます。
全ての方がすぐに治療を受ける必要があるわけではなく、様々な選択肢の中からご自身に最適な方法が選ばれます。

経過観察について(「ほっといてもいい」場合)

筋層内筋腫があっても、以下のような場合には、特に積極的な治療を行わず、定期的な検診で様子を見ることが選択されます。

  • 症状が全くない、または非常に軽度で日常生活に支障がない場合
  • 筋腫が小さく、今後大きくならない可能性が高い場合(例: 閉経が近い)
  • 患者さん自身が治療を希望しない場合

「ほっといてもいい」というのは、症状が悪化したり、他の臓器に深刻な影響を与えたりする可能性が低いと判断される場合です。
ただし、経過観察を選択した場合でも、筋腫の大きさや状態の変化を把握するために、3ヶ月〜1年に一度程度の定期的な婦人科検診を受けることが非常に重要です。

薬物療法

薬物療法は、筋腫そのものをなくす目的ではなく、主に症状(特に過多月経や月経困難症)を緩和したり、筋腫の成長を一時的に抑えたりするために行われます。
妊娠希望がある場合や、手術を避けたい場合、手術までの期間の症状緩和などに用いられます。

対症療法(鎮痛剤、止血剤など)

症状に応じて、以下のような薬が用いられます。

  • 鎮痛剤: 月経困難症による痛みを和らげるために使用されます。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などが一般的です。
  • 止血剤: 過多月経による出血量を減らすために使用されます。トラネキサム酸などが用いられます。
  • 鉄剤: 過多月経による貧血がある場合に、鉄分を補給するために処方されます。

これらの薬は症状を和らげる対症療法であり、筋腫自体を小さくする効果はありません。

ホルモン療法(偽閉経療法、GnRHアゴニストなど)

女性ホルモン(エストロゲン)が筋腫の成長に関わっていることを利用した治療法です。
エストロゲンの分泌を意図的に抑えることで、筋腫を一時的に小さくしたり、症状(過多月経や月経困難症)を改善したりする効果が期待できます。

  • GnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニスト: 脳の視床下部に作用し、卵巣からのエストロゲン分泌を強力に抑制します。これにより、一時的に閉経に近い状態を作り出し(偽閉経療法)、筋腫を30〜50%程度小さくすることができます。過多月経や貧血を改善する効果が高く、主に手術前に筋腫を小さくして手術を容易にする目的や、貧血を改善する目的で用いられます。しかし、更年期障害のような副作用(ほてり、発汗、肩こり、骨密度低下など)が出やすく、骨密度低下のリスクがあるため、原則として投与期間は6ヶ月間に制限されます。
  • 低用量ピル(LEP製剤): 排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑えることで、過多月経や月経困難症を緩和する効果があります。筋腫そのものを小さくする効果は限定的ですが、症状緩和に有効な場合があります。長期的な使用が可能です。
  • IUS(子宮内システム): 子宮内に装着し、黄体ホルモンを持続的に放出する避妊具ですが、子宮内膜の増殖を抑える作用があるため、過多月経の治療にも有効です。筋腫のサイズを小さくする効果はありませんが、出血量を大幅に減らす効果が期待できます。

ホルモン療法は筋腫そのものを根本的に治す治療ではないため、投与を中止すると筋腫は再び大きくなる傾向があります。

手術療法

症状が重い場合、筋腫が非常に大きい場合、薬物療法で効果がない場合、または妊娠を強く希望する場合などに、手術が検討されます。
手術には、筋腫だけを取り除く方法と、子宮全体を摘出する方法があります。

筋腫核出術(子宮温存)

筋腫だけをくり抜いて取り除き、子宮を温存する手術です。
将来的に妊娠を希望する女性に第一選択として行われることが多い術式です。
ただし、筋腫の全てを取り除くことが難しかったり、小さな筋腫が見逃されたりすることがあり、術後に新たな筋腫が発生したり、残った筋腫が大きくなったりして、再発する可能性があります。

子宮全摘術

子宮全体を摘出する手術です。
筋腫の根本的な治療法であり、術後に筋腫が再発することはありません。
妊娠を希望しない場合や、筋腫が非常に大きい・多発している場合、他の治療法で効果がない場合などに選択されます。
卵巣を温存することも多く、その場合は女性ホルモンの分泌は続くため、閉経前の女性であれば急に更年期症状が現れる心配はありません。

開腹手術、腹腔鏡手術、子宮鏡手術

これらの手術方法には、いくつかの選択肢があります。

  • 開腹手術: お腹を数センチ〜十数センチ切開して行う伝統的な手術方法です。筋腫が非常に大きい、数が多い、癒着があるなど、複雑なケースに適しています。視野が広く、確実な操作が可能ですが、傷口が大きく、術後の回復に時間がかかる傾向があります。筋腫核出術、子宮全摘術の両方が可能です。
  • 腹腔鏡手術: お腹に5mm〜1cm程度の小さな穴を数カ所開け、そこからカメラや鉗子などの器具を入れて行う手術です。傷口が小さく、術後の痛みが比較的少なく、回復も早いというメリットがあります。筋腫の大きさや数、位置、癒着の程度によっては適用できない場合があります。筋腫核出術、子宮全摘術の両方が可能です。
  • 子宮鏡手術: 子宮の入り口から子宮鏡(細いカメラ)と手術器具を入れて行う手術です。主に子宮腔内に突出した粘膜下筋腫の治療に用いられますが、筋層内筋腫でも子宮腔に大きく突き出している場合には適用されることがあります。お腹に傷がつかないというメリットがあります。

子宮動脈塞栓術(UAE)

子宮動脈塞栓術(UAE: Uterine Artery Embolization)は、足の付け根の血管からカテーテルを挿入し、筋腫に栄養を送っている子宮動脈に小さな塞栓物質を注入して血流を遮断する治療法です。
筋腫への血流が止まることで、筋腫が壊死・縮小し、過多月経や圧迫症状などの症状を改善する効果が期待できます。
子宮を温存できる治療法ですが、術後の痛みが強く、将来の妊娠・出産への影響が完全には明らかになっていないことから、日本では妊娠希望がある女性への適応は慎重に検討されることが多いです。

集束超音波療法(HIFU)

集束超音波療法(HIFU: High Intensity Focused Ultrasound)は、体の外から超音波を子宮筋腫に集中的に照射し、熱によって筋腫組織を壊死させる治療法です。
メスを使わない非侵襲的な治療であり、体への負担が少ないというメリットがあります。
しかし、適用できる筋腫の大きさ、数、位置、そしてお腹の傷や体型など、いくつかの制限があります。
効果や安全性に関する長期的なデータはまだ蓄積段階であり、再発の可能性もあります。

治療法の選び方と手術の基準(何センチで手術か)

筋層内筋腫の治療法は、患者さん一人ひとりの状況に合わせてオーダーメイドで決定されます。
「筋腫が何センチになったら必ず手術が必要」という明確な基準はありません。
手術を検討する主な判断材料は、以下の要素を総合的に評価することです。

  • 症状の有無と程度: 過多月経による貧血が進行している、生理痛が重くて日常生活に支障がある、圧迫症状が強いなど、症状が生活の質を著しく低下させている場合は、積極的に治療が検討されます。
  • 筋腫の大きさ、数、位置: 筋腫が大きい(例: 10cmを超える)、数が多い、子宮内膜に近い位置にあるなど、将来的に症状が悪化したり、他の合併症を引き起こしたりするリスクが高いと考えられる場合。
  • 筋腫の増大傾向: 短期間で急速に大きくなっている場合は、悪性の可能性も考慮して手術が検討されることがあります。
  • 年齢と閉経までの期間: 閉経が近い場合は、ホルモン分泌の低下に伴い筋腫が小さくなる可能性があるため、症状が軽ければ経過観察が優先されることがあります。
  • 妊娠希望の有無: 将来的に妊娠を希望する場合は、子宮を温存する筋腫核出術が優先的に検討されます。妊娠に影響を及ぼすと考えられる位置にある筋腫も、不妊治療の一環として核出術が検討されることがあります。
  • 患者さんの希望: 患者さん自身がどのような治療を希望するか(例: 手術を避けたい、早く症状を改善したい、妊娠を希望する)も重要な判断要素となります。

医師はこれらの要素を考慮し、それぞれの治療法のメリット・デメリット、予測される効果やリスクについて患者さんに十分に説明した上で、一緒に最適な治療法を選択していきます。

筋層内筋腫を放置した場合のリスク

筋層内筋腫は良性腫瘍であり、小さくて無症状であれば基本的に放置しても問題ありません。
しかし、症状がある場合や、筋腫が大きい・急速に大きくなっている場合などに漫然と放置すると、いくつかのリスクが考えられます。

症状の悪化

最も多いリスクは、現在ある症状が悪化することです。
過多月経による出血量がさらに増え、貧血が進行して重度になる可能性があります。
貧血がひどくなると、倦怠感が強まり、集中力が低下するなど、日常生活や仕事に支障が出やすくなります。
また、月経困難症や下腹部痛、腰痛、圧迫症状なども筋腫の増大に伴って悪化する可能性があります。

筋腫の巨大化

筋腫はエストロゲンの影響で閉経までは大きくなる可能性があります。
筋腫が著しく巨大化すると、子宮全体が大きくなり、周囲臓器への圧迫が強まることで、頻尿、便秘、下肢のむくみ、腰痛といった症状がさらに悪化する可能性があります。
稀ですが、巨大筋腫が尿管を圧迫し、水腎症を引き起こすこともあります。

不妊や妊娠合併症のリスク増大

特に妊娠を希望する女性にとって、筋腫の位置や大きさによっては不妊の原因となったり、妊娠中の合併症リスクを高めたりする可能性があります。
子宮内膜にごく近い筋層内筋腫は、受精卵の着床を妨げたり、着床後の発育に影響を与えたりする可能性があります。
また、大きな筋腫や多発筋腫は、子宮の変形を引き起こし、流産や早産のリスクを高めることが指摘されています。
妊娠中に筋腫が急激に大きくなったり、変性を起こして強い痛みを伴ったりすることもあります。
出産時には、筋腫の位置によっては産道を塞ぎ、帝王切開が必要になったり、分娩後に出血が増えたりするリスクがあります。

まれな悪性化の可能性

子宮筋腫そのものが悪性化して子宮肉腫になることは極めて稀であると考えられています。
しかし、子宮筋腫と子宮肉腫は画像検査で区別が難しい場合があり、子宮筋腫だと思っていたものが実は最初から子宮肉腫であった、という可能性は否定できません。
特に閉経後に筋腫が小さくならずに大きくなる場合や、短期間で急速に筋腫が大きくなる場合は、子宮肉腫の可能性を考慮して精査が必要です。
これらの兆候を見落として放置すると、悪性腫瘍の発見が遅れてしまうリスクがあります。

これらのリスクを避けるためにも、筋層内筋腫と診断された場合は、たとえ無症状であっても定期的な検診を受け、筋腫や症状の変化を把握しておくことが重要です。
気になる症状がある場合は、自己判断で放置せず、必ず医師に相談しましょう。

筋層内筋腫と妊娠・出産への影響

筋層内筋腫がある女性が妊娠・出産を希望する場合、筋腫が妊娠のしやすさや妊娠・出産経過に与える影響について知っておくことが重要です。

妊娠しやすさ(不妊、着床障害)

筋層内筋腫があっても、多くの場合は問題なく妊娠・出産が可能です。
特に小さい筋層内筋腫であれば、妊娠に影響を与えることは少ないと考えられています。
しかし、筋腫が以下のような状況にある場合は、妊娠しにくさ(不妊)や着床障害の原因となる可能性があります。

  • 筋腫が大きい、または複数個ある: 子宮全体が変形し、精子や受精卵の移動を妨げたり、卵管を圧迫したりする可能性があります。
  • 筋腫が子宮内膜にごく近い位置にある: 筋腫が子宮内膜の血流を悪化させたり、子宮腔の形態を変形させたりすることで、受精卵の着床を妨げる可能性があります。

不妊の原因が他にないにも関わらず、子宮内膜に近い筋層内筋腫がある場合には、不妊治療の一環として筋腫核出術が検討されることがあります。

流産・早産のリスク

筋層内筋腫がある場合、流産や早産のリスクがわずかに高まる可能性が指摘されています。
これは、大きな筋腫や多発筋腫があることで、子宮腔が狭くなったり、子宮の血流が悪化したりすることが原因と考えられています。
ただし、全ての筋層内筋腫がリスクを高めるわけではなく、筋腫の大きさや位置によって影響は異なります。

妊娠中の筋腫の変化

妊娠中は女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌が増加するため、妊娠初期には筋腫が一時的に大きくなることがあります。
しかし、多くの場合、妊娠中期以降は大きくなりにくくなり、出産後にはホルモンバランスが元に戻るにつれて小さくなる傾向があります。

妊娠中に筋腫が大きくなったり、血流の変化などが原因で筋腫の内部が変性を起こしたりすると、腹痛を引き起こすことがあります(筋腫の変性痛)。
この痛みは安静や鎮痛剤で対処できることが多いですが、痛みが強い場合や他の合併症が疑われる場合は、医療機関での診察が必要です。

出産時の影響

筋層内筋腫があることで、出産経過に影響が出る可能性があります。

  • 帝王切開: 筋腫が産道を塞いでいたり、子宮の収縮を妨げたりする場合、帝王切開が必要になることがあります。
  • 分娩後出血: 筋腫があることで子宮の収縮が悪くなり、分娩後の出血が増えるリスクが指摘されています。

妊娠・出産を希望する女性は、妊娠前に婦人科医に相談し、筋腫の状態を評価してもらうことが重要です。
必要に応じて、妊娠前に筋腫の治療(筋腫核出術など)を検討することもあります。
妊娠が分かった後も、定期的な妊婦健診で筋腫の状態を観察してもらいましょう。

筋層内筋腫と診断されたら:日常生活で気をつけること

筋層内筋腫と診断された場合、日常生活の中で筋腫を直接なくすことはできませんが、症状を和らげたり、全体的な健康状態を良好に保ったりするためにできることがあります。

食事や栄養

バランスの取れた食事は、体全体の健康を維持する上で基本となります。

  • 貧血対策: 過多月経による貧血がある場合は、鉄分を多く含む食品(レバー、ほうれん草、ひじき、あさりなど)や、鉄分の吸収を助けるビタミンCを積極的に摂取しましょう。タンパク質も造血に重要です。
  • 体を温める食事: 生姜、ネギ、カボチャなど、体を温める効果のある食材を取り入れるのも良いでしょう。
  • バランスの良い食事: 偏った食事ではなく、様々な栄養素をバランス良く摂ることが重要です。食物繊維を多く含む食品は便秘予防にも役立ちます。
  • 過剰摂取に注意: 動物性脂肪の過剰摂取は、ホルモンバランスに影響を与える可能性が指摘されています。また、体を冷やすと考えられるもの(極端に冷たい飲み物や食べ物、夏のウリ類など)の摂りすぎには注意しましょう。大豆製品に含まれるイソフラボンは、適量であれば問題ないと考えられていますが、特定のサプリメントなどで極端に多量に摂取することは避けた方が良いという意見もあります。

適度な運動

適度な運動は、血行を促進し、体の冷えを改善する効果が期待できます。
また、ストレス解消やホルモンバランスを整えることにもつながる可能性があります。
ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど、無理のない範囲で継続できる運動を取り入れましょう。
ただし、症状が重い時期(例: 生理中の激しい痛みや大量出血がある場合)には、無理せず安静にすることも大切です。

避けるべきこと(やってはいけないこと)

科学的に証明されているわけではありませんが、子宮筋腫を持つ人が避けた方が良いと言われる一般的な事項があります。

  • 体を冷やすこと: 冷えは骨盤内の血行を悪化させ、症状を悪化させる可能性があります。薄着や冷たい飲食物の過剰摂取は避けましょう。
  • 過度なストレス: ストレスはホルモンバランスを乱す要因となります。ストレスを溜め込まないよう、リラックスできる時間を作りましょう。
  • 喫煙・過度な飲酒: これらは体全体の健康に悪影響を及ぼし、血行不良を招くため、避けることが推奨されます。
  • 効果が不明確な民間療法への過度な依存: インターネットなどで見かける「筋腫が消える」といった効果が証明されていない民間療法や特定の健康食品に過度に頼ることは避けましょう。適切な医療機関での診断と治療が最も重要です。

定期的な検診の重要性

筋層内筋腫と診断されたら、症状の有無に関わらず、定期的な婦人科検診を受けることが最も重要です。

  • 筋腫の大きさや数の変化の確認: 筋腫が大きくなっていないか、数が増えていないかを定期的に超音波検査などで確認します。
  • 症状の変化の把握: 症状が出てきていないか、または悪化していないかを医師に伝え、必要に応じて治療の変更を検討します。
  • 悪性腫瘍との鑑別: 急速な増大など、悪性を疑うような変化がないかを確認します。
  • 閉経後のフォローアップ: 閉経後も稀に筋腫が大きくなることがあるため、定期的な確認が推奨されます。

定期的な検診を受けることで、筋腫の状態を適切に管理し、必要な治療を適切なタイミングで開始することができます。
自己判断で放置せず、必ず医師の指示に従って定期的に受診しましょう。

まとめ:筋層内筋腫について知っておくべきこと

筋層内筋腫は、多くの女性が経験する子宮筋腫の一種であり、子宮の筋肉の壁にできる良性の腫瘍です。
その特徴は、発生部位や大きさ、数によって症状が大きく異なる点にあります。

  • 症状: 過多月経による貧血、月経困難症、下腹部痛、腰痛、圧迫症状(頻尿、便秘)などが主な症状ですが、無症状の場合も多くあります。
  • 原因: 女性ホルモン(エストロゲン)がその成長に深く関与しており、30代後半から40代の女性に多くみられます。出産経験の有無、肥満、遺伝なども関連が指摘されています。
  • 診断: 内診、問診に加えて、超音波検査やMRI検査で診断されます。稀に悪性腫瘍(肉腫)との鑑別が必要になる場合があります。
  • 治療法: 筋腫の大きさ、症状、年齢、妊娠希望の有無などを考慮して、経過観察、薬物療法、手術療法(筋腫核出術、子宮全摘術)、UAE、HIFUなど、様々な選択肢の中から最適な方法が選ばれます。「何センチで手術」という明確な基準はなく、症状や増大傾向などが判断材料となります。
  • 放置のリスク: 症状の悪化、筋腫の巨大化による圧迫症状の増強、不妊や妊娠合併症のリスク増加、そしてまれな悪性腫瘍の見落としのリスクがあります。
  • 妊娠・出産: 筋腫があっても妊娠・出産可能な場合が多いですが、位置や大きさによっては不妊や流産・早産のリスクを高める可能性があり、妊娠中や出産時に影響が出ることもあります。妊娠希望がある場合は、事前に医師とよく相談することが大切です。
  • 日常生活: バランスの取れた食事、適度な運動、体を冷やさないことなどが推奨されますが、これらが直接筋腫をなくすわけではありません。

筋層内筋腫は、多くの場合、適切に管理することで問題なく過ごせます。
しかし、症状に悩んでいる場合や、筋腫の状態について不安がある場合は、自己判断せず、必ず専門の医療機関である婦人科を受診し、医師に相談することが最も重要です。
定期的な検診を継続し、ご自身の体と向き合うことが、健やかな生活を送る上で何よりも大切です。

【免責事項】 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の症状や状況に対する医学的な診断や治療方針を示すものではありません。
筋層内筋腫に関するご心配や症状がある場合は、必ず医療機関を受診し、専門医の診断と指導を受けてください。

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